”初物”

プロ野球 オリックスブルーウェーブ日本ハムファイターズ(GS神戸)
 最近、観戦記が野球(ていうかBW戦)ばっかりだ。当初の予定からだとちょっと問題だが、なんせBWが好調なのである。5月終了時点で首位。今見とかないでいつ見るというか。まあファンなら調子の悪いときでも応援に行くのが正しい姿なんですけど。

 で、今回は観戦記その16と同様、BWファンの観戦会という形での応援である。今回は2度目の参加ということで、知っている人、初めての人と半々といったところである。今回もまた関東から参加者がいた。素晴らしい。

 この対戦、ただいま好調で首位を守るBWに対して、ファイターズはパリーグの借金を全て背負う絶不調状態。ビッグバン打線は故障続きで、投手陣は崩壊している。そういう台所事情のためか、この日のファイターズの先発は新人でプロ初登板となる中村隼人。いわゆる"初物"である。日本ハムの初物といえば今シーズン既に2年目左腕の佐々木貴賀に抑えられた経験があるだけに、やや不安もあるところである。

 さて内野2階席の1塁側ベンチから上に行ったあたりの席につく。ここで今回幹事をやっていただいたウォー・ハマーさんから粋な提案が。参加者全員に試合展開に対してひとつ予想をしてもらって、あたった人の中から一人にプレゼントをするということである。前の日から相手の先発・中村隼人が気になっていた僕は、打順が一巡したころの3回あたりが攻略時期かと思い、希望も込めて「3回裏に3点」ということにした。

 試合開始直後の1回表、2死後、BWの先発加藤伸一が、ファイターズ3番小笠原道大にデッドボールを当て、試合が一時中断する。ただでさえけが人だらけで満身創痍の打線を引っ張ってきた小笠原だから、球場全体が嫌な雰囲気に包まれた。が、治療を終えて一塁にすすんだ。球場全体から拍手が送られる。

 1回裏、中村隼人、注目の立ち上がり。先頭の葛城を内野安打で許し、三ゴロからフォアボールで1アウト1,2塁。初回からのチャンスにバッターは4番アリアス。しかしここは三塁への併殺打。嫌な予感を感じ取っていたBW側の応援席からため息が漏れる。

 一方6連勝中のBW加藤は序盤、いまいちのピッチング。3回にはヒット3本、2四球を出し3失点。しかしそのあと立ち直ったのか、5回にオバンドーに一発を浴びるも、それ以外はランナーを出すことなく8回まで投げた。

 注目の中村の方は、ストレートは140kmちょっとぐらいではあるが、球威があるのか打球をあまり飛ばさせない。三振5つ、連打を浴びることもなく、四球を出すこともなく、BWの3併殺打などにも助けられスコアボードに0を並べる。

 9回表、ここまで耐えてきた加藤が2死から連打を浴び、敬遠で満塁となったところで2番中村豊にまさかのグランドスラムを叩き込まれ、8-0で勝負あり。中村隼人は9回裏も三者凡退に抑え、なんとたった101球でのプロ初登板完封勝利。日ハム投手陣に新星誕生である。

 BWファン側から言えば、1回1死1,2塁が最高で、あとは葛城の危なげな守備ぐらいしか盛り上がるところもなく惨敗であった。ううむ。

 この後、時間があったのでそのまま行われるウエスタンリーグ・サーパス−広島戦を観戦。実は2軍の試合を見るのは始めてである。先攻の広島のオーダーは…誰? 1番から岡上・末永・木村一・ブリトー・兵動・甲斐・鈴衛・伊与田・井生、投手横松。横松、兵動、ブリトー以外は初めて聞いた名前ばかりだった。対するBW、じゃなくてサーパスは、4番にBWの試合で代打出場したばかりの五島が入っている。投手はヤーナル。

 試合後のオフ会の関係もあったので最初の方しか見れなかったが、2回にランナー二人置いて(佐竹の大ファンの人がいたのでみんなで佐竹コールをしました^^;)相川がタイムリーを打ち、BW戦では見られなかった大盛り上がり。あと、普段ではとても入れない一塁側ベンチ上の席からも眺めもよかった。

 それにしても、初物というのは本当にやなもんだなあ。今後のデータ集計対象か?