今日は知人が出演する劇団の公演を見に行ってきた。劇団の公演を見たのは2回目だが、よくぞ練習してここまで仕上げたもんだと感心する。内容も面白かった。面白かったからいいと思う。なんか変な表現しちゃったな。
 で、阪急電車で行ったのだが、乗り換えの十三駅でトイレに行った。用を足して個室から出ようとすると、外から女の声で「誰か助けてください!」という声が聞こえる。びっくりして外に出るのをためらったが、助けてと言われてほっとくわけにも行かないし、第一外に出なけりゃしょうがない。
 外に出ると、女が男を捕まえていて、「この人を駅員さんのところに連れてってください!」と言ってきた。勢いに圧されてとりあえず男の人のコートをつかんではみたものの、あまり手荒なことをするのもどうかと思うし、そもそも力ずくで連れて行くだけの力も無い。男も別段逃げようとするわけでもなく、なんか変な感じだ。男は「夫婦喧嘩なんですよ」と困った表情。とりあえず女はひたすら駅員のところに連れてけとわめく。男は「ほんと、何でもないんで、迷惑かけてすいません」みたいなことを口にする。そのうち女は「この人のせいで腕を怪我した」などとも言い出す。男は「名前言ってみろよ、身分証出せば夫婦ってわかるだろ」というが、女は「見も知らずのあなた(男のことね)なんかに身分を知られたら何されるかわかんない」と返す。
 印象として、女の方は明らかにおかしい。最初はちょっと勢いに圧倒されたが、冷静になってみると言ってることがなんだかよく分からない。男だって本気で逃げようと思えば逃げられるはずだが、逃げないのは本当に夫婦だからだろうか。しかし男の発言だって信じる根拠もまったくないし、話の持っていき方も妙に冷静なところもなんか気にかかる。
 こういうときに限ってトイレに他の人が入ってきてくれないのだ。途方にくれるが、電車の時間もある。「じゃあ、ここに駅員さんを呼んできますね」ということで二人が納得してくれ(なぜそんなことをしなきゃならんのじゃ)、なんとか外に出た。
 駅員を外で探すが、見当たらない。ふと、駅の学生バイト?(学生という文字が名札に見えたから)の人がいたので事情を話して駅員を呼んでもらうが、連絡がつかないので、「すいません、時間がないんで」といってその人にトイレに行ってもらった。僕が電車に乗ってからも3人は出て来てなかったようなので、その学生には気の毒なことをしたなあと思う。職場を離れてしまってることだし。
 んで、今日の公演の冒頭で、似たような場面があった。女が入ってきて、「いまから船長と名乗る男が入って私を探しに来ますが、かくまってください。そいつは平然とした顔で嘘をつくので騙されないで下さい」みたいな(だいぶ違うかも)。うーん、微妙(←最後はそれだけかいっ)