シビレル試合

 ABCでの阪神戦の放送を見ていると、バッターボックスにBWから移籍して今話題の視力矯正・斉藤秀光。横浜の投手は前田とか言って、初めて聞く名前だ、横浜も大変だなあと思ったら、何のことはない元BWの前田和之(カズ)だった。元BW対決は前田に軍配が上がっていた。
 シビれたのはこの試合じゃなくて、ヤクルト−巨人戦。両先発の力投で8回まで0-0で進んだ試合、9回表、藤井秀悟の球を松井秀喜が打った瞬間に分かる完璧なホームランで勝ち越し。なんとも異様な雰囲気だった。何かがおかしかった。巨人ベンチは喜んでいるものの心から安心してはいない。もちろんまだ9回裏が残っているのだから当然なのだが、抑えには無失点エース河原が出てくる。巨人の方が優勢であるはずだ。
 全てのお膳立てをしたのは古田。打球はセンター前、松井のグラブへ。捕球する松井の目はなんだかうつろに見えた。打席にはラミレス。ペタジーニではなくラミレスだった。右に流した打球はヤクルトファンのいるライトスタンドに飛び込む逆転サヨナラホームラン。凄いものを見たと興奮はしたが、不思議と驚きは少なかった。