雨ニハ負ケズ、試合ニハ...  プロ野球 ヤクルトスワローズ−中日ドラゴンズ(神宮)

 この日の早朝、東京へ向け電車に乗った。帰省に使った青春18切符のあまりを使用するため、新幹線ではなく普通電車である。ほとんど睡眠をとらない状態だったが、片道8時間の車内で眠っていればいいか…と思ったのが大間違い。この日は青春18切符を使える最後の週末のためか、同じように普通電車で東に向かう人がやたらと多い。乗換駅でそんなに走らなくても…実家(九州)に帰る時はお盆でもそんなに混まなかったのになあ。なんとか浜松あたりから座って寝ることができた。

 新宿で金券ショップを覗いてみるも、さすがに当日のためかチケットはない。ていうか、巨人戦のチケットってあんなにたくさん売りに出されてるのね。やむなく球場に向かうが、前にきた時同様国立競技場あたりで道に迷ってしまった。何とかたどり着いたのは試合開始直前。当日売りの外野自由席券を買う。前回神宮にきた時は内野席だったので、初めての神宮外野席だ。

 どちらのファンでもない試合を見る時はたいていビジター側に入るのだが(そっちの方が空いてるので)、この日はボーっとしてて左右を間違えてヤクルト側に入る。それでもレフトの中日側も同じぐらい入っていたような気がする。バックスクリーン右の上段に席を確保すると、次は食べ物の確保。昼に駅うどんを一杯食べただけだったのでかなりの空腹。売店は意外に空いていた。

中日 ヤクルト
6 井端 8 真中
8 関川 6 宮本
9 福留 9 稲葉
5 立浪 3 ペタジー
2 谷繁 7 ラミレス
3 高橋光 5 岩村
7 大西 2 古田
4 荒木 4 城石
1 朝倉 1 鎌田

 ヤクルトの先発は鎌田。逆指名入団2年目の右腕であるが、ツーアウトをとったところで福留にライト前ヒットを打たれる。中日の4番は立浪。立浪が4番とは打撃陣がかなり不足しているんだなあ、と思っていたら、その立浪の打球はレフト方向へ。中日応援団がどっと沸く、いきなりの2ランのようだ。ようだ、と書いたのは、センターよりのライト側からはレフトフェンス際が、バックスクリーンの壁のおかげで見えないのである(右写真参照)。そんなところに壁を作らなくてももっと後ろに作ればいいような気もするが(実際甲子園はそんな壁はないはず)、その壁の表側はイニングの間などに回転式の広告が出ていたりする。まったくもって邪魔くさい。

 裏の攻撃は中日の未来のエース候補と評判のいい朝倉が三者凡退に切ってとる。一方鎌田は2回、先頭のこちらもファン期待の高橋光信に今季初ヒットとなるホームランを、また見えないレフト側に放り込まれ、そのあとも連打を浴びる。結局鎌田は1回1/3で6失点KO。投手は前田浩継にチェンジ。

 朝倉は3回に3安打で2点を失うも粘りのピッチング。一方ヤクルトは4回から松田、6回がニューマン、7回が山部と小刻みな継投で追加点を許さない。隣に座っている人が連れに、「今日は戎が投げるかもよ」と言っていたので期待したが、ブルペンにもその姿は見られなかった。そもそも一軍に上がっていたのか? 5回頃から雨がちょっと落ちてくると、ヤクルト側応援席は待ってましたとばかりに傘の花。おそらく他では見られないであろうグリーンのビニール傘が並ぶ。僕もとりあえず紺の折り畳み傘を開いて雨をしのぐ。

 7回裏にはヤクルト応援団名物の東京音頭。初めて球場で聞いたのだが、これがプロ野球の応援に使われているというのがとても不思議だった。というか、あの音楽で盛り上がれるというのが僕のような門外漢からすれば不思議なのである。といいながらみようみまねで傘を振ったりしていたのだけれど。そういえば、中日のラッキーセブンの時は応援歌を流さないのね。GSなどだとビジターチームの応援歌も流れたりするのだけれど。応援団がトランペット一本で”高速・燃えよドラゴンズ”を演奏していた。

 7回が終わったあたりで、疲れていたのと友人との待ち合わせのため席を立つ。トイレに寄って外に出るとなにやら歓声が。その辺の人の話によると谷繁がホームランを打ったとのこと。しかし後から調べてみると実はホームランを打ったのは大豊だった。大豊、GSでの親子試合でサーパスと戦っていたなあ。あの時いた波留はなにをやっているのだろう? バルガスは一軍で投げているようだね。そういえば高橋光信もあの試合に出ていたような…。