大阪熱狂

プロ野球 大阪近鉄バファローズ福岡ダイエーホークス大阪ドーム
 大阪が大変である。ほとんどの野球解説者から最下位予想をされていた近鉄が、まさかの優勝争い。投手陣の脆弱さから「なあに、いずれ近鉄は落ちる」と言っていた人間(僕を含む)に冷や汗をかかせている。友人の近鉄ファン・しお氏の「近鉄が首位にいる間に試合を見ておきたい」との話に乗り、おなじみののりを氏と3人でいざ大阪ドームへ。

 大阪ドーム、思えば2年以上ぶりである。前にきたのは一昨年の7月、その時は近鉄・ロッテ戦で、ロッテファンの友人がいたことなどにより、前日に「静かなる倒牛士・小宮山」のボード(といっても紙一枚)を作っていったら、小宮山があっさりノックアウトされてしまったという思い出もある。思えば野球を見るといったらGS神戸がほとんど、次に多いのが西京極と、「屋外・天然芝」の申し子となってしまった。

 大阪ドーム前千代崎駅を出ると、例の「たこ焼きドーム」が出現。それにしても、人が多い。どこからこんなに近鉄ファンが出てきたのだろうか?どこかで「近鉄ファンの増加には旧南海ファンの鞍替えが影響している」と読んだが、その比ではなかろう。幸い前売りを買っていたので入れたが、外野自由席は売り切れであった。

 ライト側の外野席は満杯でレフト側に回るが、こちらも一回席は満杯、やむなく上へあがる。大阪ドームの外野二階席と言えば、外野のプレイが非常に見づらい、というか見えないことで悪評が高い。なるべく前の方の席に座るものの、やはり死角は大きい。

 ライト側スタンドは、赤い。そして、声がでかい。近鉄ファンは元気がよい。神戸のBWファンとは対照的だなあと思う。

 初回、ダイエー先発は若田部、ランナーを一人置いて、ホームランを量産体制のローズ。ローズのホームランを見たいと言うのも観戦にきた目的にある。しかしローズは凡退。あらら残念と思っていた途端、次の中村紀洋がセンターにホームラン。入った瞬間はよく分からなかったが(^^;)相変わらずのパワフル野球で近鉄が先制。

 そして3回、ランナーを二人置いてまたも中村紀洋が打席へ。ライトスタンドでは、赤いタオルが、まわる、まわる、まわる。ファンも踊る。いや、ライトスタンドだけではない。よく見るとスタンドのいたるところで一人で踊っているファンが見受けられる。三塁側内野席でも。そして、またもや中村紀洋がレフトに放り込むホームラン。なんと中村の二打席連発が目の前で!試合は5-0となる。

 …しかし、この後、実は部活のミーティングが控えており、僕はここで早退しなければならなかった。ローズの一発が見れなかったのが心残りだが、中村の二発が見れたのでいいか…と自分を慰めながら帰路につく。京阪で出町柳駅を降りて携帯のメールをチェックすると、のりを氏よりメールが。「城島3ラン 爆」そしてもう一通「同点泣」。なにやら大阪ドームは大変なことになっているようだ。

 この後、この試合はローズのホームランで勝ち越した近鉄がなんとか勝った。まさに力でねじ伏せた感じである。