真夜中のプレゼンテーション

昔読んだのだが、オチを忘れて久しいので気になって空いた時間に読み返した。

真夜中のプレゼンテーション

真夜中のプレゼンテーション

といっても、読むのにそんなに時間はかからない。コンペの準備に明け暮れる広告代理店が舞台だが、クライアントの元に、前に取り扱った広告に関してFAXが送られてきたことから始まるミステリー。果たしてFAXの元となった『事件』の真相は、そしてコンペの行く末は…という話。大手の代理店(というかクライアント)って、こんな仕事してんだなあという見方で読んでしまう。文章は読みやすくて面白いが、結末に爽快感は無く釈然としない感じが残る。この徒労感が、意味の無い代理店コンペで感じるものと同じという筆者のメッセージだと受け取るのはうがった見方だろうか。