その8:因縁の対決

関西学生野球 立命館大同志社大(西京極)
 というわけで同立戦、立命側から言えば立同戦である。お互いライバル意識が高いところは、東の早稲田−慶應みたいなものか。前の試合、京大は三塁側だったのでまわりに同志社の応援の人々がやってくる。なんとなく立命のほうが盛り上がってるかなと思ったので、とりあえずのりを氏と立命館側に行ってみた。

 そして、立命館の応援団に巻き込まれ、奥へ奥へと行ってしまう。通路に巨大なスピーカーをいくつも設置し、それを通して応援の指示をするのだが、また音量がでかいのなんのって。ちょうどスピーカーの目の前に座ってしまったので非常にうるさい。応援団の人が、しきりに立命生の中のほうに行かせようとするのだが(立命側のスタンドにいるのだから、そりゃ立命生だと思うだろう)、別にどちらを応援するというわけでもないので、さりげに抜け出してバックネット裏に移動。しかしちゃっかり立命メガホンはゲットしておいた。試合までまだちょっと時間があるので、同志社のメガホンももらってこようとするが、すでに見当たらなかった。

 京都テレビで生中継されるほどのこの試合、勝敗に興味の無い我々の一番の関心は、立命からプロ入りする(当時はまだドラフト前だが)平本学(投手・ヤクルト)と山田秋親(投手・ダイエー)である。山田は2日前の試合で既に投げているが、今日の立命の先発は平本。サイドからの剛球が楽しみだ。

 んで、試合開始。だが、どちらもピリッとしない。エラーやワイルドピッチなどが多発し、試合時間が無駄に長く点が入っても盛り上がらない。なにより平本がよくない。球がばらけてストライクが入らず、フォアボールを連発。もともとコントロールが悪いとは聞いていたが、いくらなんでもひどすぎた。結局3回1/3を投げて4失点で降板となる。

 しかし、中盤から試合の雰囲気がしまってくる。同志社2点リードから立命が1点返し、立命がじわじわと追い上げ同志社がそれをしのごうとする流れでがぜん面白くなってきた。そして7回、回が始まる前になんとジェット風船が飛ぶ。その勢いを借りてか、同志社はエースの小南を投入するも立命が2点とってついに逆転して5-4。盛り上がる立命館側スタンド。いや、球場全体が最高潮に達した。

 立命が1点のリードとなれば、そう、8回からはエース山田がマウンドに上がり逃げ切りをはかる。今日立命が勝てば両チームにとって最後の試合。総力戦だ。スタンドも沸く。投球練習を見ても、さすがと感じさせる何かが伝わってきたのは気のせいだろうか。ここぞとばかりに写真を撮った…が金網にフラッシュが反射して体が半分しか写ってません。4枚撮ったのに全部ダメ…。

 結局山田が2回を1安打に抑えきって立命の勝利。試合の後半は伝統を語るにふさわしい接戦でした。

 …で、われわれがもう一つ関心があったのは、両軍のチア(爆)。最初スタンドで間近で見た立命のチアの人の化粧がすごかったので、僕は同志社の方がいいと主張していたのだが、のりを氏に言わせると特にどっちとも、という感じらしい。そこで、のりを氏に写真を撮ってきてもらう(さらに爆)。いやね、ちょっと恥ずかしくて…。後日のりを氏の下した判断は「3対2で同志社かな」。言われてみたらそんなものかな…(両軍のチアのみなさん、ごめんなさい。冗談ですので)