球春(まったり)

プロ野球オープン戦 阪神タイガース西武ライオンズ西京極
 2001年プロ野球開幕も間近。いよいよオープン戦の季節に入った。というわけでパリーグ同好会も始動である。今年の活動の初戦は、もっとも近場である西京極球場での阪神−西武戦。メンバーは、のりを氏、しお氏、そして地元西京極民で初参加となるテリー氏と僕の4人である。

 自転車を飛ばして球場についた時には試合は2回表になっていた。西京極球場は外野席の周りが鉄格子になっているため、中が丸見えである。すでにそこには大勢の人が立って試合を見ている。そこからでも、外野席上段みたいなものだからよく見えるのである。おそらく大阪ドームの上のほうよりいい席だろう(笑)

 しかしわれわれはチケットを買い中に入るのである。なぜかというと、西京極の外野席は、ドームになる前の西武球場のように芝生席なのである(一番フェンスに近いところには3列程度座席が設置してあるが)。幸いこの日はいい天気だ。レフト側の真中あたりに腰を下ろした(一応パリーグ同好会だし、のりを氏は西武ファンでもあることだし。テリー氏は阪神ファンだが)。

 阪神の先発は阪神に移籍して2年目の星野伸之。去年夏のパ同甲子園ツアーの際も星野が先発だった(僕はその試合は都合でいけなかったので、個人的には初めての生星野である)。星野の特徴といえば、やはり球の遅さ。実際星野の投げる試合は他の投手の球が速く見えてしまうから困ったものである。足を高く上げる独特のフォームは相変わらずだ。

 対する西武の先発は新人の帆足和幸。社会人の三菱重工自動車出身で西武に不足している左の先発候補として期待の新戦力である。…などと、選手名鑑を見ながらのんびりと観戦だった。オープン戦なので知らない選手もたくさん出てくるから、選手名感は必須アイテムだ。その帆足、1点先制してもらった3回裏に、2アウトからフォアボールを出し、阪神の新外国人クルーズにホームランを打たれて逆転されてしまう。とはいえそれ以外は5回を投げて特に危ないところもなく、まずまずだったのではないだろうか。

 帆足の後を受けて出てきたのがオリックス戦力外通告され移籍してきた左の水尾嘉孝。難なく抑えて3番手の後藤光貴に交代。後藤は2年目の選手、だそうだ。すいません初めて知りました。昨年は1軍登板2試合。うーん、オープン戦は勉強になる。

 一方阪神は久しぶりに見た舩木聖士から、西川慎一、ドラフト2位の伊達昌司と投げて、最後は元ロッテの守護神成本年秀がマウンドに上がった。右ひじ手術でここ3年ほとんど登板がなく、テストで阪神に入ってきたのだが、1イニングを三者凡退に打ち取った。これからも期待したい投手である。

 投手の話ばっかりだが、はっきりいってこの2チーム、どちらも投高打低チームで、投手しか見るところがなかったのである。西武も阪神も、打線の強化が課題であったが、改善の兆しは見ることが出来なかった。阪神は話題の「F1セブン」と思われる人たち(なんせ7人が誰なのかよく知らないんです^^;モーニング娘の名前が覚えられないのと同じレベルだね)がさっぱりというか、塁に出ないし出ても盗塁をやってくれないから見ててもちょっと…印象に残ったのは外国人と広澤克実の2塁打ぐらい。今年もおそらく打てなさそうです、ほんと。それでも今年から兼任コーチの和田豊が代打に出たときは球場が沸きました。やはり新人よりこういう人の方が人気がある。新人の中では、ショート沖原佳典の守備がなかなかいい動きだった(西武・松井稼頭央の動きが危なげだったのを見たからかもしれないけど)。

 一方西武は、のりを氏一押しの赤田将吾がタイムリーを打ったものの、カブレラ・ポールの両外国人、松井稼頭央などがノーヒットでさっぱり。鈴木健の故障も考慮に入れると、おそらく昨年以上の得点力のなさに泣くのではないだろうか。投手陣は去年以上になりそうだが、今年も同じ苦しみにあえぎそうになる。

 そんなおとなしい退屈な試合なので、芝生席に寝そべって見ているとうとうととしてくる。天気もよく暖かかったので、気持ちはよかった。公式戦でもないからスタンドも緊張感がないし(ファン球団でもないしね)。でも次はもっと打ち合いになるような試合を見たいもんだ。日本ハム−巨人戦とか(そんなカードは関西ではありえないけど)