イースタンレポート【関東ツアー編 その2】

プロ野球イースタンリーグ千葉ロッテマリーンズ日本ハムファイターズ(ロッテ浦和)
 先日の神宮に続いて、向かったのはイースタンの試合である。二軍の試合はウエスタンでもまともに見たことがない(一度、GS神戸でサーパス戦の前半を見たことがあるが)というのに。一軍の試合はナイターで昼間は時間が空いていたということで、浦和に足を運んでみた。

 試合開始は14時だが、移動疲れで昼前まで友人宅で寝ていたので、慌てて出発する。昼食は球場に最も近いJR武蔵浦和駅で買えばいいかと思って出発したが、どうやら裏側だったらしく店がない。球場に行く間に何かお店でもあるだろうと思って歩き出す。ロッテ浦和球場は駅からJR埼京線沿いに南に1kmほど行ったところにある。駅からの道はずっとロッテの工場を目印にしていれば迷わないだろう。途中でロッテリアを見かけ、昼食を買おうと思ったのだが、工場の敷地内にあり入れない。あれは一般には開放されていないのだろうか。

 昼食を取りそこない球場に到着。適当に入ると三塁側の応援席であった。その手前にはブルペンもある。平日の昼間というのにいろんなお客さんがいる。おじさん、子供、家族連れ…ネクタイをしたサラリーマン風の人も見かけたが、こんなとこにいていいんですか?コンビニの袋を下げた人も見かけたのでひょっとしたら近くに何かあるのかもしれない。

 グラウンドに目を向けて最初に目に入ったのは…初芝だ。先に守るロッテのサードは初芝、まさかこんなところで会おうとは。本来ならこの日の夜に行く千葉マリンで見かけるべき選手なのであるが、よほど不調なのだろう。この炎天下、ベテランにはきついのではないだろうか。

 両チームのオーダーが発表される。不覚にも選手名鑑を持ってくるのを忘れてしまったので、メモ段階では漢字が分からない選手もいた。スターティングメンバーは以下の通り。

日本ハムファイターズ

1(遊)小田智之

2(中)石本努

3(左)原田政彦

4(一)西浦克拓

5(三)田中聡

6(二)阿久根鋼吉

7(指)藤崎大輔

8(捕)駒居鉄平

9(右)大貝康輔

 (投)矢野諭
千葉ロッテマリーンズ

1(指)松本尚樹

2(中)於保浩己

3(左)信原拓人

4(三)初芝清

5(右)大村巌

6(捕)橋本将海

7(一)椎木匠

8(二)ダイ

9(遊)青野毅

 (投)クベンカ
この場合、「浦和ロッテマリーンズ」としたほうがいいのだろうか?
以下、経過をメモって来たのでそれに沿って試合展開と印象を。

【1回表】
 ロッテの先発は、シコースキーの獲得で出番の危うい左腕クベンカ。初回は小田を左飛、石本を三ゴロ、原田を見逃し三振で三者凡退に斬って取る。
【1回裏】
 日本ハムの先発は矢野諭トルネード投法の長身の右投手。メガネをかけているせいでもあるまいが、身長とフォームの割に迫力がない印象を受けた。いきなり先頭の松本を四球。2番・於保は送りバント失敗から打って出て投ゴロ、これを矢野が捕りそこなってランナー1、2塁とする。3番信原も送りバントできず、浅いライトフライ。こういうところでキッチリ仕事ができないのでは困る。4番・初芝、歓声も大きくなるがセカンドフライ。5番・大村巌もサードゴロでこの回チャンスを生かせず無得点。
【2回表】
 先頭打者の西浦がライト前にヒットを放つも、田中聡は三振、阿久根はサードゴロ、藤崎はショートゴロであっさりチェンジ。阿久根のサードゴロの際、西浦が二塁に進んだが、ショート青野がサードベースカバーに入らずに注意されていた。
【2回裏】
 橋本がセンター前ヒット。椎木は右中間への大きなフライ。ダイはショートゴロで2塁フォースアウト。9番・青野がライト線にヒットを放ち、2死1、3塁とするが、松本はセンターフライで無得点。
【3回表】
 駒居が初球をセンター前にはじき返すが、大貝が三振。1番小田はショートゴロゲッツーであっさり攻撃終了。
【3回裏】
 先頭の於保の打席、客席からタンバリンが鳴る。ひょっとして於保ファンがいるのか?この後の於保の打席でも同様だった。しかし、於保はライトフライ、信原はセカンドゴロ。初芝は第一打席と同じような高いセカンドフライでチェンジ。
【4回表】
 石本、ショートゴロ。原田は三振。西浦はサードフライで三者凡退。サードフライの際の初芝の危ない捕球に客席からは笑いが起こる。千葉マリンで見るはずだったものが、ここで見れて個人的には満足(笑)
【4回裏】
 先頭の大村、センター前ヒット。橋本はセカンドゴロで二塁フォースアウト。椎木はファーストゴロでセカンドはアウト、一塁へ転送したボールが反れてゲッツーは取れず。8番・ダイが初球を三遊間に運び、1、2塁。青野は四球で二死満塁。1番松本のあたりはサードゴロ、しかしサードの田中聡がはじいてエラー、1点が入る。なお満塁で於保がレフト前ヒットを打ち1点追加、於保ファン大喜び。信原もレフト前に運び2点タイムリー。しかし4番初芝はバットの折れたような音を残しサードゴロでチェンジ。結局この回マリーンズが4点先制。
【5回表】
 田中聡、ショートゴロ、阿久根セカンドゴロ、藤崎は三球三振でチェンジ。クベンカは結局5回を投げて打者16人にヒット2本、毎回の5三振で無失点。上のシコースキーが駄目なら、左の奇襲要員として使えるのではないか。
【5回裏】
 大村の打球は、レフトフェンス際まで飛ぶがフライアウト。橋本はファーストゴロで7番・椎木。ライトフェンスを越えるホームランを打ち1点追加。ダイ・四球、青野・三ゴロでチェンジ。投手の矢野は5回5失点。トルネード投法が目を引くが、先頭打者を出すし満塁で打たれるし、最後の椎木のホームランもそうであるように、まずはそのトルネードに課題があるように思われる。コントロールもいまいちでカウントを悪くしている機会が目に付いた。
【6回表】
 5回終了時にはグラウンドの整備が行われる。ロッテの控えの選手が整備を手伝うのがファームならでは。ロッテはここで投手交代、クベンカ→吉田篤史。いつのまにファームに来てたの?駒居をレフトフライ、大貝をファーストゴロ、小田をサードフライで三者凡退にとる。相変わらずサードフライでは初芝がみせてくれる。
【6回裏】
 日本ハムも投手交代、2番手は櫻井幸博。矢野以上に細身の右腕である。先頭の松本はセカンドゴロだが、2番於保がレフト前ヒット、さらに続く信原の打席では於保は盗塁も決める。しかし信原はレフトフライ、初芝がセカンドゴロでチェンジ。初芝はまったくいいところがない。
【7回表】
 先頭の石本がセンター前へ。於保に触発されたように盗塁を成功させて無死2塁。しかし原田三振、西浦遊ゴロ、田中聡はサードファールフライでチェンジ。
【7回裏】
 大村・センターフライ。橋本と椎木は続けてセカンドゴロで三者凡退。
【8回表】
 阿久根はセンターフライ、藤崎サードゴロ。駒居フォアボールで9番・大貝。セカンド後方へのフライをダイがバックしてナイスキャッチしてチェンジ。
【8回裏】
 投手交代、櫻井に代わって出てきたのが東大出身で話題の左腕・遠藤良平。ダイを三振にとるものの、青野がライト線にヒット。代打に光山英和が出てくる。遠藤、ここでワイルドピッチでランナーを進めてしまう。光山英和はサードへハーフバウンドのゴロ。ランナーは3塁へ進む。ここで今日は好調の於保、フォアボールを選ぶ。続く信原が上手くあててライト前に運び、1点追加。於保は3塁へ進む。そしてバッターは悩める4番・初芝。遠藤の球にあえなく三振。5打数ノーヒット、いい当たりも一本も出ず、客席からは野次られ放題。不振は深刻なようである。
【9回表】
 投手は吉田から川井貴志へ交代。小田、代打の山地隆を連続三振にとりあっさり終わらせるかと思ったら、原田がレフトへのホームラン。西浦右中間、田中聡はレフト前と連打をくらい、6番阿久根の打球は二遊間を抜ける…かと思ったらセカンドのダイが追いついてアウト。なんとかゲームセットであった。


日本ハム 000000001|1
ロッテ  00041001×|6
 以上、試合レポート風の観戦記である。前日の神宮の試合同様静かな試合であったが、熱気が違っていた。見る側の注目というのもあるだろうし、選手の気合というのもあるだろう。二軍戦の予想以上の観客の数にも驚いた(立ち見をしている人もいた)。オリックスの戎などはこういう環境で10年間鍛えてきたのかと考えると感慨深い。

 さて、この試合が終わったら次は千葉マリンのロッテ−西武戦である。はからずもロッテの親子観戦ということになる。武蔵浦和の駅からは千葉マリンのある海浜幕張まで武蔵野線京葉線で一本でいけるというのも、親子観戦に適した環境である。何も食べてなくて空腹な体を引きずって、一路千葉へと向かった。